くだらない人間と、優秀すぎる人間は、おなじ結論にいきつくんじゃないかって
「わたしはね、刑事さん。噓が大嫌いなんです。噓にずっと、騙されてきたからです。みんながわたしに噓をつき、噓を教えてきたんです。噓つきが、まるで噓つきじゃないかのような顔をして胸を張っているんです。その馬鹿馬鹿しさに気づいてしまって、だから路上で暮らしたりしてたんです。正直な人間は、生きづらい世の中です。でもわたしはね、むしろ噓つきを憐れに感じたりもするんです。彼らは噓をついている。他人を騙すだけじゃなく、自分自身も騙してるんです。ごまかしにごまかしを、塗り重ねているんです」
呉勝浩.爆弾(講談社文庫)
「だから無差別テロもオッケーなわけ?楽しんでる正直なおれツエーって感じ?はっ。あんた、心底くだらない男だな」
「そう。くだらないんです。いったでしょ?相手にされない袋に入ったゴミだって。道端の石ころだって。誰からも見向きもしてもらえない、憶えてすらもらえない、のっぺらぼうなんだって」
背を丸め、下からのぞき込むように、スズキは類家を見上げた。スチール机に、顎がつきかけていた。
「でもわたし、こんなふうにも思うんです。くだらない人間と、優秀すぎる人間は、おなじ結論にいきつくんじゃないかって。わたしと刑事さん、じつはすごく、近しいんじゃないかって」
それにしても、とスズキが無邪気にはにかんだ。
「刑事さん、意外ともってるじゃないですか、良識」
ねこです。
「ばかと てんさいは かみひとえ」みたいな ことばも あったりします。
いっけん おかしな はっそうが きせきの だいぎゃくてんを ひきこんだり。
じっさいのところ ばかと てんさいのさっていうのは
せいこうしたか しっぱいしたか、そのさでしかないと おもいます。
もともとの アイディアじたいは おなじでも
うまくいけば てんさい、うまくいかなければ ばか、
そのくらい せんさいな さ なのです。
アタック25で よくいわれていた あのことば。
「しんちょう かつ だいたんに」が よいかもしれません。
ねこも わりと ぎゃくてんホームランてきな アイディアが うかぶので
ねこと てんさいも かみひとえの かのうせい。
しんちょう かつ だいたんに うまくいくよう がんばりたいしょぞん。
