月別アーカイブ: 2023年5月

株式会社タイムカプセル社 十年前からやってきた使者 新版

今、手にしているボールを手放さなければ新しいボールは受け取れないんじゃないの?

先生っていうのは、子どもたちに未来を語るんですよ。夢を持てとか、あきらめなければ夢はかなうって……ところが、当の本人があきらめているわけですから、何にも言えなくなりますよ。
 ああ、俺は、こいつらに何かを偉そうに言える立場じゃないなって、思うわけです。
 それからは、できるだけ偉そうなことは言わず、関わらずって思いながら、ただその日をやり過ごすことだけに集中して毎日を過ごしました。
 それを見かねた同じ学校のある先生が─私はその先生と一緒にテニス部の顧問をしていたんですが─ある日、すれ違いざまにテニスボールを『ホイッ』って言いながら次々投げてくるんですよ。私も次々受け取っていったんですが、五つ目のボールを取り損ねて落としてしまったんです。そしたら、彼が『今、手にしているボールを手放さなければ新しいボールは受け取れないんじゃないの?』って。私は、その言葉で、吹っ切れた気がしたんです。本当にツアープロになりたければ、ほかのものを手放してでもそれをつかみにいかなければならないんだって」
「それって……」

喜多川泰.株式会社タイムカプセル社新版十年前からやってきた使者

ねこです。

ひと は たくさん の もの を かかえられない。
わかりやすく いうと
「とうてん の ルール。のみほーだい は グラスこうかん と なります」
って アレ です。

だいたい グラス あきそーかなー って タイミング で タッチパネルちゅうもん した とき に かぎって
なかなか つぎ の のみもの こなくて グラス あいたまま まちぼうけ。
こんど は ちょっと はやめ に ちゅうもん すると びょう で とどいて
いま ある のみもの いっきのみ せざる を えない。
これは ぜったい しくまれてる。

あと なましぼり キウイサワー は でてくる の おそい き が します。
きっと なましぼり キウイサワー だいにんき で
なか で しぼってる ひと も つぎ から つぎ へ と ちゅうもん きて てんやわんや。

いま て に してる キウイ しぼらなければ あたらしい キウイ しぼれないんじゃないの?
って いわれながら つぎつぎ つくってるんだと おもう と ちょっと かわいそう に おもえて きた ので
なましぼり キウイサワー が でてくる の おそくても じっと まつ こと に します。

また、同じ夢を見ていた

いいか、別に喧嘩しちゃいけないんじゃない。でも、喧嘩することと仲直りがセットだってこと、あの時の私には分からなかったんだ。

「いいか、人生とは、自分で書いた物語だ」
 南さんは、私の口癖を真似しました。だけれども、私にはすぐにその答えが分からなかったので、いつも私が訊かれるように、「どういう意味?」と言って首を傾げました。
「推敲と添削、自分次第で、ハッピーエンドに書きかえられる。いいか、別に喧嘩しちゃいけないんじゃない。でも、喧嘩することと仲直りがセットだってこと、あの時の私には分からなかったんだ。でも、お前はかしこいから、分かるはずだ。お母さんが、授業参観に行けないって分かった時、お前と同じくらい悲しかったこと。一緒に遊べないのが、お前と同じくらいに寂しいこと。それでも、お前に大好きな料理を食べさせるために働いて働いて、その中で、お母さんがお前と夜ご飯を必ず一緒に食べてくれることの意味。お父さんが誕生日には必ずお前の欲しいものを買ってきてくれることの理由を、分かってるはずだ」
「…………」

住野よる.また、同じ夢を見ていた(双葉文庫)

ねこです。

けんか を すると なかなおり する まで きまずい。
でも なかなおり しないと もっと きまずい。
じかん が たてば たつ ほど なかなおり する きかい が うしなわれて
どうにも ならなく なります。

ねこ も おねいさん と ときどき けんか します。
こういう とき ほんとう は いじ を はる の は だめ なのです 。
じぶん から「ごめんね」を いえる と なかなおり りつ おおはば アップ。
でも すなお に なれなくて しこうかいろ は ショート すんぜん に なりがち。
ゆめ の なか なら いえる ので なんとも ミラクルロマンスてき。
もっと おとな に なれたら いえる の かな?

ところで 「ハート は まんげきょう」 って どういう いみ?

早朝始発の殺風景

青春ってきっと、気まずさでできた密室なんだ

「草間さんは、卒業して寂しい?」
「……煤木戸さんは寂しくないの?」
「わからない。たぶん、少しほっとしてる」
 彼女はアルバムを閉じた。
「息苦しさから解放されたっていうか、密室から脱出できたみたいな。そんな気分」
「高校、楽しくなかったってこと?」
「楽しいとか楽しくないっていうより、なんていうか――気まずかった。三年間ずっと気まずかった」
 その表現が気に入ったように、煤木戸さんは繰り返した。
「仲がいいわけでも悪いわけでもない、顔と苗字だけ知ってるって程度の、中途半端な関係のクラスメイトがたくさんいて。そんな人たちと無理に話を合わせながら三年間過ごして。窮屈で居づらくて、気まずかった。青春ってきっと、気まずさでできた密室なんだ。狭くてどこにも逃げ場のない密室」
「…………」
 確かに、高校生活の中で気まずい瞬間はたくさんあった。席替えで話したことない子の隣になったとき。隣のクラスの生徒と電車でばったり会ったとき。友達と意見が合わなくて変な空気になってしまったとき。すべてを集計したら、楽しかった時間よりもそれらの時間のほうが長いかもしれない。いまだってわたしは、この部屋の中で途切れがちな会話をしている。
「わたしとも、気まずかった?」
 尋ねると、煤木戸さんは自虐っぽく微笑んだ。

青崎有吾.早朝始発の殺風景(集英社文庫)

ねこです。

せいしゅん って ほろにがい って きいた こと が あります。
せいしゅん って いつも なにか が たりない って のも きいた こと が あります。
そして あらたな せつ。
せいしゅん は きまずさ で できた みっしつ!

おねいさん いわく しょうがくせい の ころ と くらべて
ちゅうがくせい や こうこうせい は いろいろ き を つかう シーン が おおく
きまずさ レベル も きゅうじょうしょう。

おねいさん が いちばん きまずかった おもいで は
きんじょ の ちいさな レンタルショップ で バイト なかま の ふたり(だんじょ) を はっけん。
えーと これ は しらない ふり すべき か
あえて こえ を かけ に いく べき か。
ふたり の しかく に なるように いどう しながら いっしょうけんめい かんがえて
おねいさん は ぶなん に ぜんしゃ を えらび ました。

あっ もしかして これって きまずさ の みっしつ じゃ ないですか?
おねいさん も せいしゅん を たんのう して いた ようで ねこ も あんしん しました。

ちなみ に ねこ の せいしゅん は 1 2 3 ジャンプ です。