投稿者「fujimineco」のアーカイブ

三日間の幸福

あなたが左肩を濡らしていることには、とっても温かい意味がある、ってことです。

 外ではいつの間にか、夏特有の急な大雨が降っていた。濡れるのを覚悟で外に出ようとすると、金髪の店員がビニール傘を貸してくれた。
「あなたが何をしようとしているのかはよく分かんないですけど、何かを成し遂げたいなら、まず健康は欠かせませんからね」
 俺は礼をいい、渡された傘を差し、ミヤギと並んで帰った。小さい傘だったから、二人とも肩がずぶ濡れになった。すれ違う人々が俺を奇異の目で見ていた。傍目には、見当違いな位置に傘を差している馬鹿に映ったに違いない。
「こういうの、好きだなあ」とミヤギが笑った。
「どういうのが好きなんだ?」と俺は訊いた。
「んーと、つまりですね。周りには滑稽に見えるかもしれないけれど、あなたが左肩を濡らしていることには、とっても温かい意味がある、ってことです。そういうのが好きなんです」
「そうか」と俺はいった。少しだけ顔が熱くなった。

三秋 縋. 三日間の幸福 (メディアワークス文庫)

ねこです。

ねこは あめのひは きほんてきに いえに いますが
ひとは かさを さして おでかけすることも あります。

あさ かさを もたずに とうこうして
かえりぎわ あめが ふりだしとき しょうこうぐちで きになってる ひとに
「いっしょに かえらない?」なんて いわれた ひには フラグせいりつ
ってな もんらしいです。
ねこには よく わかんないですけど。

そういえば 4ひきの トラが ぐるぐるまわって バターになる はなし。
あの トラの 1ひきが しっぽで きように かさを さしてた きがします。
ねこも れんしゅうして させるように しておきたいです。
かさが なくて こまってる ひとと いっしょに かえれるように じゅんび はたいせつ。
でも よくかんがえたら ねこの せより ひくい どうぶつしか かさに いれてあげられない。
べつの ほうほう かんがえます。

恋する寄生虫

ときには、他人の目から見えているもののほうが真実に近いということもあるかもしれない

「……ねえ、高坂さんは、こんな風に考えたことはない?」
──自分には、一生、伴侶と呼べる相手ができないんじゃないか。
──自分はこのまま、誰と愛し合うこともなく死んでいくんじゃないか。
──自分が死んだとき、涙を流してくれる人間は一人もいないんじゃないか。
「私はフタゴムシじゃないから、ときどき、眠りにつく前にそんなことを考えちゃうんだ」佐薙は感情を込めずに淡々と言った。「高坂さんは、こういう気持ち、わかってくれるかな?」
 高坂は深く肯いた。「僕も、似たようなことをしょっちゅう考えるよ。外を歩いていて、いかにも幸福そうな夫婦を見かけたとき、しみじみと思う。『あれは、自分には一生手に入らないものなんだろうな』って。そのたびに、たまらなく悲しい気持ちになる」それから一息置いて、こうつけ加えた。「でも、佐薙がそんなことを考える必要はないと思う。君は僕よりもずっと若いし、聡明だし、はっきり言って見た目もいい。欠点を補って余りあるものを持っている。今のうちから悲観することはないんじゃないかな」
 佐薙はゆっくりと首を振った。「高坂さんは、私のことをよく知らないからそんなことを言えるんだよ」
「そうかもしれない。でも、自分が一番自分のことをよく知っていると思ったら、それも間違いだよ。本人だからこそ見逃している部分もある。ときには、他人の目から見えているもののほうが真実に近いということもあるかもしれない」
「……そうだね。そうだったらいいね」

三秋縋.恋する寄生虫(メディアワークス文庫)

ねこです。

じぶんの ことは じぶんが よくしってるって おもいがちですが
あんがい そうじゃないみたい。
せいかくしんだんとか ちょっとまえに はやった MBTIとか やってみると
いがいな じぶんを しることができたりします。

ねこは じぶんでは いやしけいの ゆるキャラという にんしきですが
もしかしたら たにんからは そうは うつってないのかも。

かんがえれば かんがえるほど わからなくなるし
おねいさんに きいても ふつごうなことは
ごまかされるに きまってる!

ききたいことも きけない こんな よのなかじゃ
と びみょうに かしが ちがう きが しなくも ないですが
たにんに どう おもわれていても
じぶんらしさを もって いきていく
それくらい つよい ねこで ありたいです。

たったひとつの、ねがい。

人が笑うというのはそれなりに満足感を得るものだ。自分が心から笑うことの、次に。

 羽澄は検索サイトに手早くなにかを打ち込み、画像を表示させた。
 どこの店のものか知らないが、ケーキの画像が画面いっぱいに広がる。
 花畑のように賑やかな色合いだが、それを俺に見せてどうするんだ。
「なんだこれは」
 とんとんと、羽澄が画面のケーキを直接指差す。……もしかして。
「……まさか、次回はこれ買ってこいと?」
 羽澄がこくんと、それはそれはかわいらしく頷いた。こらこら。駄目出ししてくるとは予想外だったぜ。『言わないと分からないだろお前』みたいな目で見つめられて、仰るとおりと右肩をすくめる。「分かったよ」と頷くと、羽澄も少し嬉しそうに顎を引いた。その後は『出て行け』とばかりに冷たい目となったけれど。
 なんなんだかね、こいつは。
 困惑こそあるが、金魚の背中を軽く叩いて、ほんの少しだけ羽澄が笑う姿を見せつけられると、なんとなく許してしまうものがあった。
 俺に笑いかけたわけではないし、心を許したわけでもないだろう。
 だがしかし、人が笑うというのはそれなりに満足感を得るものだ。
 自分が心から笑うことの、次に。
 こいつの望んでいることは分からんが、少しは喜んでくれたようでなによりだった。

入間人間.たったひとつの、ねがい。(メディアワークス文庫)

ねこです。

にんげんは ひとが わらうことに まんぞくかんを えるみたいです。
M-1グランプリや R-1グランプリや キングオブコントみたいな
たくさん わらわせると いっとしょうてきな イベントがあります。

ねこも いつか M-1グランプリでて ゆうしょー したいです。
ひとを たくさん わらわせる じしん あります。
でも M-1は ふたりで でないと いけないので まずは あいかたを さがすひつようあり。

あ、あいかたって おねいさんでも いいのかな?
ねこと にんげんの コンビって いままで ないよね?
これは すごいことに なりそうです!ゆうしょーまちがいなし!
さっそく おねいさんを せっとくしてきます!
コンビめい 考えないと!