なつかしいって感情は、年長者へのご褒美みたいなものだよね
「これ持ってたな、青いアイマック」
青山美智子.鎌倉うずまき案内所(宝島社文庫)
半透明のそれは、モニターの後ろが丸みを帯びた三角のかたちに出っぱっていて、フルフェイスのヘルメットみたいだった。
「マックなんですか?なんか、すごい場所取りそうですね」
僕が言うと、はははは、と折江さんは笑った。
「当時はオシャレだったんだよ、このフォルム。それまでは四角い箱型しかなかったから。そうそう、このころはなんでもスケルトンって、流行った、流行った」
折江さんはしばらく目を細めて「最新型、登場」と見出しのついたマックを見つめていた。キーボードの縁やマウスも同じ色をしている。ブルーハワイのフラッペみたいな青。
「いいなぁ。なつかしいって感情は、年長者へのご褒美みたいなものだよね。時がたてばたつほど、美味くなる」
折江さんがぽつんと言い、ふっと空気がゆるんだ。
ねこです。
あのころ だれしもが あこがれた iMac。
ボンダイブルー と いう なぞ の あおいろ が いんしょうてき。
ソーテック って いう メーカー からも e-one って いう
iMac みたいな そっくり さん とうじょう。
カオス な じだい でした。
そのご も 5しょく の iMac なんて のも とうじょう したり して
アップル ふっかつ の のろし なんて いわれてました。
なんというか あの ころ は とにもかくにも テレホーダイ だったので
ネット するのは 23じ から みたいな おやくそく も あり
くらい へや に ぼんやり うつる がめん と
あの スケルトン で あざやか な カラー が よく はえた もの でした。
スケルトン じゃ なくなった のも じょーじせつぞく が いっぱんてき に なってきた ころ で
やっぱり そういう いみ でも じだい だった の かも しれません。
とうじ の おねいさん は どこからか て に いれて きた
WindowsMe を うっかり インストール して めっちゃ ふあんてい。
ちょっと ゆだん すると ブルースクリーン が でてきて
こころ も ふあんてい パソコン も ふあんてい な センチメンタルブルー 。
ボンダイブルー に センチメンタルブルー。
ある いみ あお の じだい (どうもと つよし)を いきぬいた おねいさん。
ごほうび は ガリガリくん ソーダあじ です。