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月曜日の抹茶カフェ

ノリの良さと運の良さは比例する

「…………おうす、飲まれますか」
「おうす?」
「薄茶のことです。一般的に馴染みのある泡立った抹茶のほう。普通に飲みやすいと思います。電話の出方を教えていただいたお礼に、サービスで」
 するとマスターが私に視線をよこし、さらりと言った。
「お茶点てるとこ、見せてもらったら」
「いいんですか?見てみたいです」
 私が身を乗り出すと、若旦那はかすかにうなずく。マスターが新聞をたたみながら笑った。
「いいねぇ。知ってる?”ノリの良さと運の良さは比例する”」
「誰の格言ですか、それ」
「俺」

青山美智子.月曜日の抹茶カフェ(宝島社文庫)

ねこです。

ノリのよさ と うんのよさ は ひれい します。
よのなか だいたい ノリ で うごいている ひと ほど
ラッキー な こと おおい き が します。
おねいさん も なんとなく ノリ で さんか して こうかい した こと より
よかった と おもう こと の ほう が おおい って いってた。
よくわかんない けど ノリ で さんか して たのしければ ラッキー。
そして このうえなく ハッピー。

ノリ で はじめた こと が のちのち べつ の みち に つながって いたり
ほんらい たどりつきたかった ばしょ へ とおまわり しながらも つながっていたり
そういった いみ でも うん なのかも しれません。

ノリ が いい と せかい も ひろがる って いいますし、
ねこ も フットワーク かるく ノリ で いきていきたい です。

鎌倉うずまき案内所

なつかしいって感情は、年長者へのご褒美みたいなものだよね

「これ持ってたな、青いアイマック」
 半透明のそれは、モニターの後ろが丸みを帯びた三角のかたちに出っぱっていて、フルフェイスのヘルメットみたいだった。
「マックなんですか?なんか、すごい場所取りそうですね」
 僕が言うと、はははは、と折江さんは笑った。
「当時はオシャレだったんだよ、このフォルム。それまでは四角い箱型しかなかったから。そうそう、このころはなんでもスケルトンって、流行った、流行った」
 折江さんはしばらく目を細めて「最新型、登場」と見出しのついたマックを見つめていた。キーボードの縁やマウスも同じ色をしている。ブルーハワイのフラッペみたいな青。
「いいなぁ。なつかしいって感情は、年長者へのご褒美みたいなものだよね。時がたてばたつほど、美味くなる」
 折江さんがぽつんと言い、ふっと空気がゆるんだ。

青山美智子.鎌倉うずまき案内所(宝島社文庫)

ねこです。

あのころ だれしもが あこがれた iMac。
ボンダイブルー と いう なぞ の あおいろ が いんしょうてき。
ソーテック って いう メーカー からも e-one って いう
iMac みたいな そっくり さん とうじょう。
カオス な じだい でした。

そのご も 5しょく の iMac なんて のも とうじょう したり して
アップル ふっかつ の のろし なんて いわれてました。

なんというか あの ころ は とにもかくにも テレホーダイ だったので
ネット するのは 23じ から みたいな おやくそく も あり
くらい へや に ぼんやり うつる がめん と
あの スケルトン で あざやか な カラー が よく はえた もの でした。
スケルトン じゃ なくなった のも じょーじせつぞく が いっぱんてき に なってきた ころ で
やっぱり そういう いみ でも じだい だった の かも しれません。

とうじ の おねいさん は どこからか て に いれて きた
WindowsMe を うっかり インストール して めっちゃ ふあんてい。
ちょっと ゆだん すると ブルースクリーン が でてきて
こころ も ふあんてい パソコン も ふあんてい な センチメンタルブルー 。

ボンダイブルー に センチメンタルブルー。
ある いみ あお の じだい (どうもと つよし)を いきぬいた おねいさん。
ごほうび は ガリガリくん ソーダあじ です。

お探し物は図書室まで

でも、夢の先を知りたいと思ったのなら、知るべきだ

「いつか、雑貨屋をやりたいんです。アンティークの」
「いつか」
 小町さんはまた、そこだけ復唱した。フラットな言い方だったけど、僕はなんだか、あわてて言い訳をしなければいけないような気持ちになった。
「いや、だって、すぐには会社辞められないし。店を開けるほどの莫大な資金をあっさり調達なんてできないし。そりゃ、いつかなんて言ってるうち、夢で終わっちゃうのかもしれないけど」
「………夢で終わる、というか」
 小町さんは、かくんと首を傾ける。
「いつかって言っている間は、夢は終わらないよ。美しい夢のまま、ずっと続く。かなわなくても、それもひとつの生き方だと私は思う。無計画な夢を抱くのも、悪いことじゃない。日々を楽しくしてくれるからね」
 僕は言葉を失った。
「いつか」が夢を見続けるための呪文だとしたら、その夢を実現させるためには何を言えばいいんだろう。
「でも、夢の先を知りたいと思ったのなら、知るべきだ」
 小町さんはすっと姿勢を正し、パソコンに向かった。キーボードの上で一秒手を止め、次の瞬間、指が見えないくらいのハイスピードでキーを打っていく。意表を突かれて、僕はあんぐりと口を開けてしまった。
 最後に華麗な仕草でリターンキーを押すと、プリンターから紙が出てくる。差し出されたその紙には、本のタイトルや著者名と、棚番号などが表になって印刷されていた。
『あなたにも店が開ける』『わたしのお店』『退職を考えたらやるべき七つのこと』。
 リストの最後に、違和感のあるタイトルがあって僕は二度見した。

青山美智子.お探し物は図書室まで(ポプラ文庫)

ねこです。

ゆめ を みつづける だけ なら まいにち たのしい。
でも ゆめ に むかって うごき はじめたら けっこう たいへん。
なにが たいへん って ほんとう に かなう か どうか も わからない
みち を すすむ こんなん が まちうけて いる から です。

おねいさん も いろんな ゆめ を みて は うちひしがれ
ひび しゅうせい しながら いま の おしごと して います。

ゆめ かなわなく とも なんやかんや がんばって います。

きげん が ない ゆめ なら なんさい から はじめて も いいし
なんさい に なって も ゆめ み つづけて いて いい。

ねこ も バク に ゆめ たべられない ように き を つけながら がんばりたい です。