だれかのいとしいひと

こうしよう、と思っていてもおかしな方向にものごとが進んでいくことはある

「未練とか、後悔があると思わないでください、ぜんぜん違うんですから。ただ、もしあのとき人身事故がなかったら。もしスターバックスで待ち合わせをしていなかったら。もし携帯が留守番電話になっていなかったら。もしなかちゃんが中野に住んでいなかったら。もしなかちゃんたちの記念日じゃなかったら。もしあの日夫が記念日を覚えていたら。一個でも『もし』が現実になっていたらぼくたちはまた違う場所にいることになったんだろうし、でも実際、その一見なんのつながりもない『もし』は全部起きた。もし、ぼくが隣のホテルに帰って、部屋がもぬけの殼でも、きっとぼくは驚かないような気がするな」
 その話を聞きながらなぜか私は、男の話とはまったく関係がない、今回のハワイいきの経緯を思い出していた。こうしよう、と思っていてもおかしな方向にものごとが進んでいくことはある。ここにいたかったのにどこかへいかなくてはならないとか。自分の足である場所へきてしまったのにその理由がさっぱり思いあたらなかったりとか。

角田光代.だれかのいとしいひと(文春文庫)

ねこです。

けいかく を たてている とき の たのしさ は いじょう。
むしろ けいかく たてた じてんで たっせいど 95% ってかんじ。
そのあとのことは おまけです。

なので おまけ で おかしな ほうこう に すすんでも
それはそれで いたしかたなし。

だいたい いざ はじめてみると いろんなことが とつぜん ふってくるものです。
あめ も ゆき も ほし も はる も ラブストーリーすらも です。
そんなことに いちいち じゅんび してられない!

ねこ は ラブストーリーはとつぜんに!の せいしん で
これからも がんばっていきます。

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