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水曜日の手紙

大切なのは、頭じゃなくて、心に従って行動すること。

「え?あ、ちょっと考え事してた」
「仕事のこと?」
「うん。まあね」
 するとカッキーは、ぼくから視線を外し、くるくる回すミルのハンドルを見下ろしながら口を開いた。
「少し前に、うちのお店のオーナーの霧子さんが言ってたんだけどね」
「あ、うん……」
「人間っていう生き物は、ちょっと賢すぎるから、ついつい頭で損得ばかりを考えて行動しちゃって、その結果、後悔することが多いんだって」
「…………」
「大切なのは、頭じゃなくて、心に従って行動すること。そうしていれば、物事が上手くいっても失敗しても、後悔することはないんだよって」
 ぞりぞりぞり……。
 カッキーはまだミルを見詰めている。
「心に従って、か……」
「うん。自分の心に耳を傾けて、その感情に素直に従って生きてさえいれば、死ぬときも、きっと晴れやかな気持ちでいられるよって教えてくれたの」
 海風に乗って、挽きたての豆の香りが漂ってきた。

森沢明夫.水曜日の手紙(角川文庫)

ねこです。

ねこ は にんげん ほど かしこくないので
だいたい こころ の おもむくままに こうどう しています。
いわゆる ねこまっしぐら。
そのてん おねいさん は いろいろ かんがえちゃう。
カルビじゃなくて ロース に しておこう とか
これいじょう のんだら よくじつ つらいな とか
しめ の ラーメン は やめておこう とか。

なんだか おねいさん の かんがえること たべることばっかりでした。
でも これこそ こころ の おもむくままに こうどうしたら あぶないやつ。
ねこ も おねいさん を みならって 3かい に 1かいくらい
はんチャーハン がまんします。

夏美のホタル

人間ってのは、何かと何かを比べたときに、いつも錯覚を起こすんだって

「月が目の錯覚で大きく見えるってことを教えてくれたときにさ──」
「うん……」
「地蔵さん、すごくいいことを言ってくれたんだよ」
「え、地蔵さん、なんて?」
「人間ってのは、何かと何かを比べたときに、いつも錯覚を起こすんだって。だから、自分と他人をあまり比べない方がいいって」
 夏美は前を向いたまま、静かに月を見詰めていた。
 ぼくは勝手にしゃべり続けた。
「他人と比べちゃうとさ、自分に足りないものばかりに目がいっちゃって、満ち足りているもののことを忘れちゃうんだってさ。俺さ、それって、すごくわかる気がするんだよな」

森沢明夫.夏美のホタル(角川文庫)

ねこです。

となり の しばふ は あおい なんて よく いわれます。
となり の しばふ を みなければ き に ならなかった のに
にんげん って いろいろ くらべたがり。
とくに じぶん が もってない もの だと よけい に め が いく。
こういうのは ないものねだり って いう らしい。

あれ?ないものねだり って ことば みたら
なぜだか チャーハン が たべたく なって きたよ?
れいとうこ の なか には れいとうパスタ は あるけど
れいとうチャーハン は ない。
チャーハンたべたい!チャーハンたべたい!
あー ねこ も ないものねだり しちゃってる。
はんせい します。