君が最後に遺した歌

男の子って、イメージトレーニング好きだよね

「いいね、あの人たちのステージを二人で乗っ取ろうか」
「遠坂の歌声に観客は驚くだろうな。最初は戸惑いつつも、徐々にノリ始めてさ」
「反対に乗っ取られたあの人たちは、すっごい悔しがるかもね」
「それで実行委員がとめに入ったりするんだけど、一度ノッた生徒はとまらないからさ、妨害すらも演出になるんだよ」
「先生もやめさせようとしたり?」
「だけど案外、藤田先生がうまくまとめてくれるかもな。学校内で腕をくすぶらせてたベーシストとかドラマーも、遠坂の歌声に惹かれてステージに上がってくるんだ」
「それいい! ならさ、最後は校歌をライブバージョンにアレンジして歌おうよ」
「それで皆で歌って──その日、学校は一つになった」  
 そこまで空想した段階で、遠坂が盛大にふき出した。
「というか水嶋くん、そもそもギター弾けたっけ?」
「ケンさんの超絶技巧を生で何度も見てるし、イメージなら完璧だな」
「男の子って、イメージトレーニング好きだよね」

一条 岬. 君が最後に遺した歌 (メディアワークス文庫)

ねこです。

スポーツせんしゅは イメージトレーニングが じゅうようって ききます。
たかとびで じぶんが うまく とべる イメージを いしきづけるように
ねこも へいに とびうつる イメージを いつも いしきして
イメージトレーニング しています。

なんども なんども とびうつる イメージを おもいうかべると
そのうち モモンガや ムササビのように とべるような きがしてきます。
でもこれは きっと きがしているだけなので
ぜったい とべないやつ。

でも いつか モモンガや ムササビのように かっくうできたら
ちょっと かっこいいので れんしゅうしてみようかな?

今夜、世界からこの涙が消えても

私は人が怖いから、嫌われないように表面上だけでも仲良くしてるんだよ

 数日前、綿矢先輩と二人で話しているところに先輩の同級生が声をかけてきたことがあった。その時も綿矢先輩は楽しそうに会話し、相手のことを笑わせていた。
『先輩は誰とでも仲良くなれる人なんですね』
 その人が去ったあと、僕がそう言うと先輩は自分を卑下するように笑った。
『私は人が怖いから、嫌われないように表面上だけでも仲良くしてるんだよ』
 答えた直後、綿矢先輩が眉を上げて表情を変える。言うべきではなかったことを、つい漏らしてしまったというふうに見えた。『なんてね』などと言ってごまかしていた。

一条岬.今夜、世界からこの涙が消えても今夜、世界からこの恋が消えても(メディアワークス文庫)

ねこです。

がくせいの あいだって すかれることより きらわれないことが じゅうようって ききます。
きらいなひととも うまく やっていく ほうほうを みにつける。
いちばん よいのは なめられないていどに ひょうめんじょう なかよくしておくことです。

でも ほどほどに しないと「はっぽうびじん」なんて やゆされることも あります。
ことばだけ きくと なにやら ぶっそうな かんじですが
ピストルの はっぽうではなく つきていはっぽうししょうの はっぽう。
いわゆる「にしの のぐちごろー」です。

のぐちごろーってのは しんごさんけの ひとです。
しんごさんけなんて いまどきの わかいこは しらないし
ヒデキカンゲキとか いわれてもってかんじします。
でも なにしてもらうたびに ヒデキカンゲキ!って いっておけば
なんとなく ひょうめんじょう なかよくなれるかも?

今夜、世界からこの恋が消えても

人間って笑えない時には、本当どうやっても笑えないから

「そんな顔しないで、もっと笑ってよ」
「いや別に、変な顔をしてるつもりはないんだけどさ」
 そう言いながらもきっと、僕は変な顔をしているんだろう。
 その僕とは対照的に、日野は今日も朗らかに笑っていた。
「日野は、いつも笑ってるよな」
 どんな気負いもなく僕が感想を漏らすと、日野はわずかに眉を上げた後に応じた。
「あぁ、うん。まぁね。本当はいつもじゃないんだけどさ。笑える時にはしっかり笑っておこうと思って。人間って笑えない時には、本当どうやっても笑えないから……って」
 そんな答えが返ってくるとは考えもせず、思わず日野を見つめてしまう。

一条岬.今夜、世界からこの恋が消えても(メディアワークス文庫)

ねこです。

ねこは きほん わらいません。
ネコと ブギーポップは わらわないって よくいいますが
ねこは こころの なかでは わらっています。
とくに おねいさんが ミスったときは おなかを かかえて わらいます。
でも かおは いたって まじめ。
むひょーじょーって やつです。

もしも ねこが ゆびさして ばくしょうしていたら おねいさん
びっくりしちゃうかも。
あまりに びっくりして コーヒーを こぼした あげく
あわてて ふこうとして スマホを コーヒーのうみへおとし
スマホを とりあげるも したたる コーヒーで ふくの そでを よごす
みたいな コンボを かましてしまいそうなので
いつか わらえるときがきても やっぱり こころの なかだけに
とどめておくことに します。