ワンクリ」カテゴリーアーカイブ

また、同じ夢を見ていた

いいか、別に喧嘩しちゃいけないんじゃない。でも、喧嘩することと仲直りがセットだってこと、あの時の私には分からなかったんだ。

「いいか、人生とは、自分で書いた物語だ」
 南さんは、私の口癖を真似しました。だけれども、私にはすぐにその答えが分からなかったので、いつも私が訊かれるように、「どういう意味?」と言って首を傾げました。
「推敲と添削、自分次第で、ハッピーエンドに書きかえられる。いいか、別に喧嘩しちゃいけないんじゃない。でも、喧嘩することと仲直りがセットだってこと、あの時の私には分からなかったんだ。でも、お前はかしこいから、分かるはずだ。お母さんが、授業参観に行けないって分かった時、お前と同じくらい悲しかったこと。一緒に遊べないのが、お前と同じくらいに寂しいこと。それでも、お前に大好きな料理を食べさせるために働いて働いて、その中で、お母さんがお前と夜ご飯を必ず一緒に食べてくれることの意味。お父さんが誕生日には必ずお前の欲しいものを買ってきてくれることの理由を、分かってるはずだ」
「…………」

住野よる.また、同じ夢を見ていた(双葉文庫)

ねこです。

けんか を すると なかなおり する まで きまずい。
でも なかなおり しないと もっと きまずい。
じかん が たてば たつ ほど なかなおり する きかい が うしなわれて
どうにも ならなく なります。

ねこ も おねいさん と ときどき けんか します。
こういう とき ほんとう は いじ を はる の は だめ なのです 。
じぶん から「ごめんね」を いえる と なかなおり りつ おおはば アップ。
でも すなお に なれなくて しこうかいろ は ショート すんぜん に なりがち。
ゆめ の なか なら いえる ので なんとも ミラクルロマンスてき。
もっと おとな に なれたら いえる の かな?

ところで 「ハート は まんげきょう」 って どういう いみ?

早朝始発の殺風景

青春ってきっと、気まずさでできた密室なんだ

「草間さんは、卒業して寂しい?」
「……煤木戸さんは寂しくないの?」
「わからない。たぶん、少しほっとしてる」
 彼女はアルバムを閉じた。
「息苦しさから解放されたっていうか、密室から脱出できたみたいな。そんな気分」
「高校、楽しくなかったってこと?」
「楽しいとか楽しくないっていうより、なんていうか――気まずかった。三年間ずっと気まずかった」
 その表現が気に入ったように、煤木戸さんは繰り返した。
「仲がいいわけでも悪いわけでもない、顔と苗字だけ知ってるって程度の、中途半端な関係のクラスメイトがたくさんいて。そんな人たちと無理に話を合わせながら三年間過ごして。窮屈で居づらくて、気まずかった。青春ってきっと、気まずさでできた密室なんだ。狭くてどこにも逃げ場のない密室」
「…………」
 確かに、高校生活の中で気まずい瞬間はたくさんあった。席替えで話したことない子の隣になったとき。隣のクラスの生徒と電車でばったり会ったとき。友達と意見が合わなくて変な空気になってしまったとき。すべてを集計したら、楽しかった時間よりもそれらの時間のほうが長いかもしれない。いまだってわたしは、この部屋の中で途切れがちな会話をしている。
「わたしとも、気まずかった?」
 尋ねると、煤木戸さんは自虐っぽく微笑んだ。

青崎有吾.早朝始発の殺風景(集英社文庫)

ねこです。

せいしゅん って ほろにがい って きいた こと が あります。
せいしゅん って いつも なにか が たりない って のも きいた こと が あります。
そして あらたな せつ。
せいしゅん は きまずさ で できた みっしつ!

おねいさん いわく しょうがくせい の ころ と くらべて
ちゅうがくせい や こうこうせい は いろいろ き を つかう シーン が おおく
きまずさ レベル も きゅうじょうしょう。

おねいさん が いちばん きまずかった おもいで は
きんじょ の ちいさな レンタルショップ で バイト なかま の ふたり(だんじょ) を はっけん。
えーと これ は しらない ふり すべき か
あえて こえ を かけ に いく べき か。
ふたり の しかく に なるように いどう しながら いっしょうけんめい かんがえて
おねいさん は ぶなん に ぜんしゃ を えらび ました。

あっ もしかして これって きまずさ の みっしつ じゃ ないですか?
おねいさん も せいしゅん を たんのう して いた ようで ねこ も あんしん しました。

ちなみ に ねこ の せいしゅん は 1 2 3 ジャンプ です。

お探し物は図書室まで

でも、夢の先を知りたいと思ったのなら、知るべきだ

「いつか、雑貨屋をやりたいんです。アンティークの」
「いつか」
 小町さんはまた、そこだけ復唱した。フラットな言い方だったけど、僕はなんだか、あわてて言い訳をしなければいけないような気持ちになった。
「いや、だって、すぐには会社辞められないし。店を開けるほどの莫大な資金をあっさり調達なんてできないし。そりゃ、いつかなんて言ってるうち、夢で終わっちゃうのかもしれないけど」
「………夢で終わる、というか」
 小町さんは、かくんと首を傾ける。
「いつかって言っている間は、夢は終わらないよ。美しい夢のまま、ずっと続く。かなわなくても、それもひとつの生き方だと私は思う。無計画な夢を抱くのも、悪いことじゃない。日々を楽しくしてくれるからね」
 僕は言葉を失った。
「いつか」が夢を見続けるための呪文だとしたら、その夢を実現させるためには何を言えばいいんだろう。
「でも、夢の先を知りたいと思ったのなら、知るべきだ」
 小町さんはすっと姿勢を正し、パソコンに向かった。キーボードの上で一秒手を止め、次の瞬間、指が見えないくらいのハイスピードでキーを打っていく。意表を突かれて、僕はあんぐりと口を開けてしまった。
 最後に華麗な仕草でリターンキーを押すと、プリンターから紙が出てくる。差し出されたその紙には、本のタイトルや著者名と、棚番号などが表になって印刷されていた。
『あなたにも店が開ける』『わたしのお店』『退職を考えたらやるべき七つのこと』。
 リストの最後に、違和感のあるタイトルがあって僕は二度見した。

青山美智子.お探し物は図書室まで(ポプラ文庫)

ねこです。

ゆめ を みつづける だけ なら まいにち たのしい。
でも ゆめ に むかって うごき はじめたら けっこう たいへん。
なにが たいへん って ほんとう に かなう か どうか も わからない
みち を すすむ こんなん が まちうけて いる から です。

おねいさん も いろんな ゆめ を みて は うちひしがれ
ひび しゅうせい しながら いま の おしごと して います。

ゆめ かなわなく とも なんやかんや がんばって います。

きげん が ない ゆめ なら なんさい から はじめて も いいし
なんさい に なって も ゆめ み つづけて いて いい。

ねこ も バク に ゆめ たべられない ように き を つけながら がんばりたい です。