中村航」タグアーカイブ

サバティカル

でも本気の先に、もう一つの本気があるから

「ねえ、そのときってどんな話をしたの?」
「えーっと……」
 その日のことを、僕は話した。香奈さんは、へえー、などと言いながら、嬉しそうな顔をしている。
「香奈さんもディズニー行ってくればいいじゃないですか。師匠と」
「行かないよー」
 うははは、と笑いながら、僕らはビールを飲んだ。
「あー、今日は、本気だして飲んじゃおうかな」
「え!?今まで本気じゃなかったんですか?」
「いやまあ、本気だけどね。でも本気の先に、もう一つの本気があるから」
「まじですか」
「だって今日、娘はホテルに泊まりだし……、それに梶くんの休暇も、もう終わりでしょ?」
「そうですね」
 僕はビールを飲み干し、立ちあがった。
「ビール買ってきます。お代わり、同じものでいいですか?」

中村航.サバティカル(朝日文庫)

ねこです。

ひとには ほんき の さきに もうひとつ の ほんき が あるらしいです。
よくある ラスボス の だい2けいたい とか
ドラゴンボールの「わたし を おこらせてしまった ようですね」とか
こばやしさちこ の こうはく の いしょう とか
とにかく ほんき の さき の もうひとつ の ほんき は ひとあじ ちがう。

こうやって ならべて みると ボスしか つかえない おくのてっぽいです。

ねこ も ほんき の さき の もうひとつ の ほんき も ひとあじ ちがいます。
なんかこう たてがみ はえてきて ライオンっぽくなるかんじ。
でも どんなとき に もうひとつ の ほんき を だすべきか。
ここぞ と いうときに ださないとです。

「まちなか で ライオンしゅつぼつ」って ニュース が でたときは
ねこ が もうひとつ の ほんき を だしたと おもってください。

絶対、最強の恋のうた

恋はスタンプカードのようなものだ、と私は思う。

「満月の夜、ぼらは跳ねるんだよ」
 彼はとても嬉しそうな表情で私を見た。月明かりの下、彼はとても嬉しそうな表情で私を見た。

 そのとき突然思ったのがスタンプカードのことだ。
 恋はスタンプカードのようなものだ、と私は思う。
 キスをして、好きだと思って、何かをわかり合って、優しい気持ちになって──。
 そんなことがある度に、私たちはスタンプを押す。一人で押すこともあるし、二人で押すこともある。スタンプが全て集まったら、次のカードをもらいにいこう。
いつまで続くのかな?密やかな気分で私は思う。このカードはいつか、かけがえのない何かと交換できる。そんな日がきっとくる。その日まで、私たちは小さな声で歌うのだ。

中村航.絶対、最強の恋のうた

ねこです。

おねいさん は ポイントカード の たぐい が すきです。
「ポイントカード おつくりしましょうか?」と とわれる と かんはつをいれず
「はい」と よい おへんじ を します。
たとえ ねん に 1かい しか こないような おみせでも つくって しまいます。
ふだん もちあるく ポイントカード の かずには げんかい が あるので
そういうのは ひきだし の おく に ねむってしまうのが おちです。
たいてい じかい いくときには もっていくのを わすれて もう1まい もらってくるのが おねいさん です。
そういうのも ぜんぶ ケータイ に とうろく できるように なる じだいは
あと なんねん まてば いいのかな?
おねいさん の ひきだし が うまる まえ に きてほしい です。

そのひまで ねこ は ちいさな こえ で うたいます。
CHAGE and ASKA の SAY YES の うたいだし を なんどもなんども ちいさな こえ で うたいます。