でも本気の先に、もう一つの本気があるから
「ねえ、そのときってどんな話をしたの?」
中村航.サバティカル(朝日文庫)
「えーっと……」
その日のことを、僕は話した。香奈さんは、へえー、などと言いながら、嬉しそうな顔をしている。
「香奈さんもディズニー行ってくればいいじゃないですか。師匠と」
「行かないよー」
うははは、と笑いながら、僕らはビールを飲んだ。
「あー、今日は、本気だして飲んじゃおうかな」
「え!?今まで本気じゃなかったんですか?」
「いやまあ、本気だけどね。でも本気の先に、もう一つの本気があるから」
「まじですか」
「だって今日、娘はホテルに泊まりだし……、それに梶くんの休暇も、もう終わりでしょ?」
「そうですね」
僕はビールを飲み干し、立ちあがった。
「ビール買ってきます。お代わり、同じものでいいですか?」
ねこです。
ひとには ほんき の さきに もうひとつ の ほんき が あるらしいです。
よくある ラスボス の だい2けいたい とか
ドラゴンボールの「わたし を おこらせてしまった ようですね」とか
こばやしさちこ の こうはく の いしょう とか
とにかく ほんき の さき の もうひとつ の ほんき は ひとあじ ちがう。
こうやって ならべて みると ボスしか つかえない おくのてっぽいです。
ねこ も ほんき の さき の もうひとつ の ほんき も ひとあじ ちがいます。
なんかこう たてがみ はえてきて ライオンっぽくなるかんじ。
でも どんなとき に もうひとつ の ほんき を だすべきか。
ここぞ と いうときに ださないとです。
「まちなか で ライオンしゅつぼつ」って ニュース が でたときは
ねこ が もうひとつ の ほんき を だしたと おもってください。