ワンクリ」カテゴリーアーカイブ

コンビニ人間

こうして伝染し合いながら、私たちは人間であることを保ち続けているのだと思う。

 特に喋り方に関しては身近な人のものが伝染していて、今は泉さんと菅原さんをミックスさせたものが私の喋り方になっている。
 大抵のひとはそうなのではないかと、私は思っている。前に菅原さんのバンド仲間がお店に顔を出したときは、女の子たちは菅原さんと同じような服装と喋り方だったし、佐々木さんは泉さんが入ってきてから、「お疲れさまです!」の言い方が泉さんとそっくりになっていた。泉さんと前の店で仲が良かったという主婦の女性がヘルプに来たときは、服装があまりに泉さんと似ているので間違えそうになったくらいだ。私の喋り方も、誰かに伝染しているいるのかもしれない。こうして伝染し合いながら、私たちは人間であることを保ち続けているのだと思う。

村田沙耶香.コンビニ人間(文春文庫)

ねこです。

しゃべりかた だったり はなしことば だったり
しょぞく する グループ に よって かわって いきます。

おねいさん が こうこう の ころ アルバイト を していた ぼう ハンバーガーショップ では
マネージャ さん の くちぐせ が くせ が ありすぎて だいりゅうこう。
でんわ を かける とき「もしもし」 では なく「もっしもっし」って いうのが おやくそく。
マネ―ジャ さん の くちぐせ が「もすもす」じゃ なくて よかった です。
そのへん ひじょうに センシティブ で あやうい ところ。

しゃかいじん に なって から は かいしゃ の おじさん たち の えいきょう も あって
「エイヤ」とか「ガッチャンコ」とか「ほぼほぼ」とか
さいきん わだい の おっさんビジネスようご を ふつー に つかい すぎ。
そして わかい こ たち に つうじない かなしい げんじつ。

ねこ も おっさんビジネスようご つかう とき は まわり きょろきょろ しながら つかって いきたい です。

Iの悲劇

万願寺さん。実は宇宙人はもう地球に来ているんですよ

「ガソリンに鉛が入っていたのは昔の話だよ。いまは入ってない」
「え、そうなんですか」
「鉛添加が禁止になったのはもう何十年も前、俺が生まれる前の話だぞ。もちろん河崎さんだって生まれてなかった。ガソリンで鉛中毒なんて、そんな話をどこで仕入れたのか不思議なぐらいだよ」
 観山は首を傾けた。
「教えてあげればいいのに」
 ああ!知らないことを教えてすべてが解決するなら、市職員はなんと楽な仕事になるだろう。
「教えたよ」
「どうなりました?」
「全部のガソリンに一切鉛が入っていないと言い切れない以上は、入ってると考えるのが当たり前だって言われた」
「ははあ」
 道が大きなカーブに差しかかり、観山が体を突っ張って慣性に耐える。曲がりきって道が真っ直ぐになったところで、つまらなそうに言われた。
「万願寺さん。実は宇宙人はもう地球に来ているんですよ」
 軽薄なところはあるが、観山は頭の回転が速い。
「来ていないとは言い切れないからな」
「ですね」
 冗談を交わしたはずなのに、二人とも、にこりともしなかった。
 疲れているのだ。

米澤穂信.Iの悲劇(文春文庫)

ねこです。

うちゅうじん は います。
あかくて むにょむにょ していて きゅーばん で はりつく あれです。
あかい から きっと かせい から きた かせいじん です。

でも ここ にほん では つかまえられて たこやき に されます。
たこやき は おいしい です
やきシリーズ の なか では たいやき の つぎ くらい に おいしい です。
たこやき に される なかま を たすけに きたものの
つかまって たこやき に される たこループ。

ちきゅう に ほか の うちゅうじん が しんりゃく してこない のは
かせいじん が「ちきゅうじん まじ やばい」って じょうほう を
うちゅうじゅう に はいしん しているから かも。

もうちょっと たこやき たべて うちゅうじん びびらせて おきたい ところ です。

残り全部バケーション

「嫌なことがあったら、バカンスのことを考えることにする」

 岡田君が関心を持っていた拷問シーンは、半ば過ぎに登場した。
 いよいよか、と私と岡田君は息を吞み、画面に注目した。手錠で繫がれた主人公が、マッチの火で手を炙られ、バスタブの水に顔を押し付けられたりするのだが、主人公がほとんど無表情で、拷問する側も淡々としているものだから、痛々しさはほとんどなかった。観終えた後、岡田君が、「拷問って大したことないな」と呟いたのは本心だったのだろう。
 きっと、レンタルビデオ店の店員は、小学生が観る拷問場面としてはこの程度がいいと考えたのか、もしくは、岡田君をからかうつもりだったのかもしれない。
「バカンスのことを考えた」
 あの映画の中で、拷問を受けている主人公がそう独白する。岡田君はそれを気に入り、その後で何度か口にした。
「嫌なことがあったら、バカンスのことを考えることにする」
「バカンスって、夏休みとか?」
「バケーションとも言うんだろうね」
 岡田君が果たして、どういう時に、バカンスやバケーションのことを思い浮かべて、現実逃避をしたくなったのか、私には分からなかった。ただ私もその後の生活で、嫌なことがあると、バカンスのことを想像して、やり過ごした。
「岡田君はひと月か、ふた月かして転校したんだ」

伊坂幸太郎.残り全部バケーション(集英社文庫)

ねこです。

バカンス って いうと やはり なつやすみ を おもいうかべます。

こども の ころ の なつやすみ は 40にち ちかく あって
うっひゃー! 40にち も あそべないよー
って かんじ だったのに おとな に なると なつやすみ めっちゃ みじかい。

バカンス の ほんば フランス では いっかげつ いじょう おやすみ することも おおく
おもいおもい の バカンス を たのしんでる みたい。

にほん の おとな も 40にち も あそべないよー って くらい おやすみ すべき!
でも おねいさん は みなみ の しま で トロピカル せず
40にち の うち 35にち くらい スプラトゥーン やってそう。

ねこ?
ねこ は えのしま で トロピカル したい です。

あれ?えのしま じゃ トロピカル できない?