ワンクリ」カテゴリーアーカイブ

スタートライン

自分が大好きな言葉をはじめて会った人が大切にしているなんて知ったら、誰だってちょっとした運命みたいなものを感じちゃうと思う。

 休み時間に知佳が会いに来てくれるときは、隣の伊福くんも話に加わる。
 わたしは、最初に見たときから、彼のことが気になっている。
 単なる興味か、恋愛感情の一歩手前かわからない。
 伊福くんがクリアファイルに書いている言葉は、二年生のときに輝兄ちゃんが授業で紹介して、気に入ったからそれを書き写したものだって教えてくれた。
 だから、本当の偶然というよりは、まあ、そういうことだって起こりえるんだけど、それでも、自分が大好きな言葉をはじめて会った人が大切にしているなんて知ったら、誰だってちょっとした運命みたいなものを感じちゃうと思う。

喜多川泰.スタートライン

ねこです。

はじめて あった ひと と ぐうぜん にも きょうつうてん が あると
ちょっと うんめい を かんじる もの。
ちなみに ねこ の すきなことば は「もふもふ」ですが
にほん に ざいじゅう の みなさん わりと すきな ことば な ようです。
これは きっと おねいさん も すきなことば に ちがいない!
そうおもって おねいさん にも すきなことば きいてみました。

ふんふんふん ふんふんふんふん
おねいさん の すきなことば は「きらめき」だって。

がーん。
ねこ は おねいさん と うんめい かんじられませんでした。
でも ねこ は おねいさん の ゆいいつむに な そんざい。
つまり うんめい を ちょうえつ した そんざい なのです。
なので もんだいなし!
たぶん。

ところで ゆいいつむに って ことば も いいなって おもいました。
なんとなく むにむに していて すてき です。
これから も ゆいいつむに な そんざい で いられるよう
がんばります。

試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。

似合うのと、似合い過ぎるのは、違うのか

「小花柄は好きなんですけど……。色合いも好きなテイストだし」
 わきの壁にある鏡で、全身を映してみる。やはり似合うことには間違いない。これなら良太郎も間違いなくかわいいと言ってくれるだろう。スカートの色は、今日のネイルにもぴったり合っていた。
「何か、気になる点がございますか」
 やわらかい口調で、店員が聞いてくる。
「うーん」
 メイコは確かに、何かが気になっている。でもそれが何なのかが、わからなかった。
「お似合いになり過ぎることでしょうか?」
 店員にそう言われて、メイコはハッとした。
 そうかもしれない。似合うのと、似合い過ぎるのは、違うのか。そのふたつが別のものだと思うと合点がいく。
 新しい服を着ているのに、なぜか気持ちがリフレッシュしない。お気に入りのスカートなら何枚あってもいい。小花柄ならいくつ持っていてもいい。それでは何も変わらないのだ。

尾形真理子.試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。

ねこです。

そのむかし ふじ には つきみそう が よく にあう
って だざいさん が いっていました。
ふじ には つきみそう が にあいすぎる
では ないところに だざいさん の こだわり を かんじます。

メロス には せいじ が わからぬ ように、
ねこ には にあう と にあいすぎる の くべつ が わかりません。

そういえば まえ に エリザベスカラー つけられたとき
「おにあいですよ」
って いわれたけど ねこ よくわかりませんでした。
これは にあってるの?にあいすぎてるの?
おねいさん も まんぞくげ な かお してたし にあってる で いいのかな?
でも せっかくなら ライオンみたいな たてがみ の ほうが よかったです。


逆ソクラテス

ブタゴリラ君は、そんな綽名をみんなに許している時点で、寛容で、大物だよ

 渋谷亜矢のこと、覚えてますか?と言うと磯憲は少し首をひねり、記憶をたどる顔になった。目立つ存在で、クラスの中心にいた彼女であるから、よく覚えているだろうと思っていたため、その反応は意外だった。しばらくして、「ああ、渋谷亜矢か。厳しい人だったな」と懐かしそうに言う。「実は、渋谷亜矢みたいなタイプの子はいつの時代も、毎年というわけではないけれど、いるんだよ。頭が良くて、口が達者で、リーダーになるような」
「へえ」
「だから、印象がむしろ散漫になっちゃうんだ」
「『ドラえもん』のジャイアンと、『キテレツ大百科』のブタゴリラの区別がつかないような感じですかね」
 磯憲は笑って、「ブタゴリラ君は、そんな綽名をみんなに許している時点で、寛容で、大物だよ」と言う。
「確かに」僕も言ってしまうが、磯憲ははっとして、「それはそれでブタやゴリラに失礼か」と気にした。
「あの時、先生に訊いたのを覚えていますか?」

伊坂幸太郎.逆ソクラテス(集英社文庫)

ねこです。

キテレツ と いったら ブタゴリラ。
ブタゴリラ は かんよう で おおもの です。

“ゴリラとブタゴリラ・どっちがゴリラ”とかいう
なぞ の サブタイトル を ゆるす ふところ の おおきい ブタゴリラ。
“なんでモテるの!?べんぞうさんとブタゴリラ”とかいう
しつれい きわまりない サブタイトル をも きょよう する ブタゴリラ。
“ゲロゲロ!しょうべんこぞうになったブタゴリラ”とかいう
むちゃ な サブタイトル にも かかん に ちょうせん する ブタゴリラ。

もう これは ブタゴリラだいひゃっか と いっても かごん では ありません。

そういえば スイミンぶそく って うた が ありますが
けっきょく どうして こんなに ねむいの って なぞ の まま で おわって ます。
でも ねこ きづきました。

スイミンぶそく の まえ の OP で
ねむれない よる きみ の せい だよ って うた を うたって いるので
スイミンぶそく の げんいん きっと これです!
つまり はじめて の チュウ!
これです!

ねこ も スイミンぶそく に ならない よう
はじめて の チュウ には きをつけて いきたいです。