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15歳のテロリスト

唯一、スノードロップだけが自身の色を与えた。その日から、雪は白くなった

「篤人!」走りながら、アズサが口にした。「そういえば、スノードロップって咲いた?」
 耳を疑った。「この状況でなんだよ」
 暢気すぎる、とアズサを睨む。けれど、彼女の目つきは真剣だった。
「だって、もう、会話できなくなるから」
 それはそうかもしれない。
 この後、事態がどう転ぼうと、ボクが逮捕されることは間違いない。留置場に入れられ、鑑別所に入れられ、ボクとアズサが会話するチャンスは一生来ないだろう。
 きっとアズサも分かっているはずだ。
「もうすぐ蕾をつけそう」ボクは答えた。「そんなに聞きたかったの?」
「篤人、スノードロップの伝承には、こんなのがあるよ。雪は本来、無色だった。だから、雪は色を分けてほしいって花々に頼んだけど、皆に断られる。唯一、スノードロップだけが自身の色を与えた。その日から、雪は白くなった」
 彼女は走りながら、よどみなく語った、
 もしかしたら、ずっと用意していたセリフなのかもしれない。

松村涼哉.15歳のテロリスト(メディアワークス文庫)

ねこです。

このまえ とーきょー きんぺん でも ゆき が ふりました。
ゆき が ふる と ほごしょく に なる ので ねこ てき には
ここぞ と ばかり に かつどう したい ところ ですが
あまり の さむさ に かつどう げんかい はやめ。

おねいさん の へや は こたつ ないので
こたつ で まるく なる こと なく ふとん の うえ で まるく なって いました。
ふとん は ふかふか していて あたたたたたかくて さいこう です。
ふとん を はつめい した ひと を ひょーしょー したい くらい。

でも おねいさん は ねながら ふとん を けとばして しまうこと も しばしば。
きっと くろい こころ が あばれている の かも?
おねいさん は もっと とうめい な こころ を もって ほしい です。