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コンビニ人間

こうして伝染し合いながら、私たちは人間であることを保ち続けているのだと思う。

 特に喋り方に関しては身近な人のものが伝染していて、今は泉さんと菅原さんをミックスさせたものが私の喋り方になっている。
 大抵のひとはそうなのではないかと、私は思っている。前に菅原さんのバンド仲間がお店に顔を出したときは、女の子たちは菅原さんと同じような服装と喋り方だったし、佐々木さんは泉さんが入ってきてから、「お疲れさまです!」の言い方が泉さんとそっくりになっていた。泉さんと前の店で仲が良かったという主婦の女性がヘルプに来たときは、服装があまりに泉さんと似ているので間違えそうになったくらいだ。私の喋り方も、誰かに伝染しているいるのかもしれない。こうして伝染し合いながら、私たちは人間であることを保ち続けているのだと思う。

村田沙耶香.コンビニ人間(文春文庫)

ねこです。

しゃべりかた だったり はなしことば だったり
しょぞく する グループ に よって かわって いきます。

おねいさん が こうこう の ころ アルバイト を していた ぼう ハンバーガーショップ では
マネージャ さん の くちぐせ が くせ が ありすぎて だいりゅうこう。
でんわ を かける とき「もしもし」 では なく「もっしもっし」って いうのが おやくそく。
マネ―ジャ さん の くちぐせ が「もすもす」じゃ なくて よかった です。
そのへん ひじょうに センシティブ で あやうい ところ。

しゃかいじん に なって から は かいしゃ の おじさん たち の えいきょう も あって
「エイヤ」とか「ガッチャンコ」とか「ほぼほぼ」とか
さいきん わだい の おっさんビジネスようご を ふつー に つかい すぎ。
そして わかい こ たち に つうじない かなしい げんじつ。

ねこ も おっさんビジネスようご つかう とき は まわり きょろきょろ しながら つかって いきたい です。