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猫のお告げは樹の下で

自分のいるところが真ん中。自分が本当に思うことが真ん中。自分の中の真ん中。それがこの世界の、真ん中だ。

「これね、ぼくへのお告げなんだって。だからずっと、真ん中に行くにはどうしたらいいんだろうって思ってたけど、やっぱり無理だった。ぼくは端っこがちょうどいいみたいだ。苔だってそうだもの。道路の縁とか、コンクリートの隙間とか、花壇の隅とかね。真ん中って、ぼくにはひどく疲れる」
 姫野先生は「うん」と顎を引いた。それは肯定の「うん」ではなくて、ちょっと立ち止まるような疑問のうなりだった。

「道路の縁を端っこって感じるのは、人間だけじゃないか?苔は自分が地球の中心だって思って生きてるのかも」

 すとん、と何かが心の奥に着地した。ミクジがベンチから降りるときみたいに。
 そうだ。苔はいつも、真ん中にいるんだ。
 自分のいるところが真ん中。自分が本当に思うことが真ん中。自分の中の真ん中。それがこの世界の、真ん中だ。

青山美智子.猫のお告げは樹の下で(宝島社文庫)

ねこです。

ねこの まんなかは せかいの まんなか。
まんまんなかです。
せかいの ちゅうしんで にゃーと さけぶ ねこです。

げんじつ せかいでは エアーロズロックが「ちきゅうの ちゅうしん」と よばれています。
エアーズロックは めちゃくちゃ おおきい 1まいいわですが
じつは せかいで 2ばんめに おおきい 1まいいわ だそう。
2いでも「ちきゅうの ちゅうしん」なのれるので
2いじゃ だめなのか かくにんしたいひとも あんしん。

ちなみに べつめい「ちきゅうのへそ」というんだって。
そう あの ドラゴンクエスト3にでてきた もとネタです。
「ひきかえせ」「ひきかえしたほうがいいぞ」といわれ
ねこは すなおに ひきかえしてました。
あれは どうやら ひきかえしちゃ だめな ごようす。
んな むちゃな。
おんなごころと あきのそらくらい よむの むずかしいです。

ただいま神様当番

私、最近思うんだよね。怖いものなんてない人より、本当は怖いのに立ち向かってく人のほうが、何倍も強いよ。それを勇気って言うんだと思う

 家を出てパン屋さんの角を曲がったら、その隣にあるアパートから女の人が出てきた。バス停でいつも会う、あの素敵なお姉さんだった。このアパートに住んでるんだ。
 お姉さんはわたしと顔を合わせると、やわらかく笑ってくれた。嬉しくなって、わたしは思わず「おはようございます」と声を上げる。
「おはよう。いつもひとりで遠くまで通ってて、えらいね」
 歩きながら話しかけてくれたので、自然に並んで一緒にバス停に向かうかたちになった。軽い雑談のあと、わたしは告白するみたいにお姉さんに想いを伝えた。
「お姉さんがおじさんに席ゆずらせたの、見ました。怖いもの知らずで強くて、カッコいいって思いました」
「いや、あれは」
 お姉さんはなぜだか真っ赤になって苦笑いする。そしてちょっと道の先を見ながら、ゆっくり言った。
「怖いもの知らずって、そんなに強くないよ」
「………え?」
「私、最近思うんだよね。怖いものなんてない人より、本当は怖いのに立ち向かってく人のほうが、何倍も強いよ。それを勇気って言うんだと思う」

青山美智子.ただいま神様当番.宝島社

ねこです。

つゆというものの れんじつの あつさに
「いま なつ だっけ?つゆ だっけ?」
って なりながら よくわからないうちに つゆ あけがち。

そんなこんなで むぎちゃの おいしい きせつですが
おねいさんが こどものころ がぶがぶ むぎちゃを のんでいると
いつのまにか むぎちゃ なくなってて
「さいごに のんだひとが むぎちゃとうばん!」
って いわれたはずなのに いつも からの むぎちゃボトルが はいっています。
せめられると「いやいや すこし のこってるし!」みたいな わるあがき しがち。
むぎちゃなんて すぐつくれるのに こどもの よくわからない いじってやつです。

ほんとうは めんどくさいのに むぎちゃ つくるひとは なんばいも えらい。
ねこは めんつゆと むぎちゃの くべつが つかないので つくってあげられません。
ねこも むぎちゃ つくって えらくなりたいです。

月曜日の抹茶カフェ

ノリの良さと運の良さは比例する

「…………おうす、飲まれますか」
「おうす?」
「薄茶のことです。一般的に馴染みのある泡立った抹茶のほう。普通に飲みやすいと思います。電話の出方を教えていただいたお礼に、サービスで」
 するとマスターが私に視線をよこし、さらりと言った。
「お茶点てるとこ、見せてもらったら」
「いいんですか?見てみたいです」
 私が身を乗り出すと、若旦那はかすかにうなずく。マスターが新聞をたたみながら笑った。
「いいねぇ。知ってる?”ノリの良さと運の良さは比例する”」
「誰の格言ですか、それ」
「俺」

青山美智子.月曜日の抹茶カフェ(宝島社文庫)

ねこです。

ノリのよさ と うんのよさ は ひれい します。
よのなか だいたい ノリ で うごいている ひと ほど
ラッキー な こと おおい き が します。
おねいさん も なんとなく ノリ で さんか して こうかい した こと より
よかった と おもう こと の ほう が おおい って いってた。
よくわかんない けど ノリ で さんか して たのしければ ラッキー。
そして このうえなく ハッピー。

ノリ で はじめた こと が のちのち べつ の みち に つながって いたり
ほんらい たどりつきたかった ばしょ へ とおまわり しながらも つながっていたり
そういった いみ でも うん なのかも しれません。

ノリ が いい と せかい も ひろがる って いいますし、
ねこ も フットワーク かるく ノリ で いきていきたい です。