投稿者「fujimineco」のアーカイブ

君が死にたかった日に、僕は君を買うことにした

人の心なんかいつか変わるだろ。永遠なんてありえない

 賞味期限切れの食事を持ち寄って。三年間傍にいた。
 たったひとりの友人で、親より優しかった。
 一緒に改札を抜けた。ホームで電車を待つ。豊田が言った。
「結局さ、大丈夫そうなん?バイト」
「さあ。いつ終わるかも分からん。明日にはもう要らないって言われるかもな」
「もしかしたらずっと続くかもよ。十年後だって一緒にいるかも」
 それはない、と言う。半分は願望だった。
「人の心なんかいつか変わるだろ。永遠なんてありえない」
 いつか失くなるものだ。それに俺はきっと、奴を大事にはできない。
 大事にされなかった人間が、大事なものの扱い方を知ることはない。
 だから長くは続かない。

成東志樹.君が死にたかった日に、僕は君を買うことにした(メディアワークス文庫)

ねこです。

かわりやすいことを あらわす ことわざで
「おんなごころと あきのそら」とか いったりしますが
おんなごころのみならず ひとの こころは かわるもの。
「はなぞめの うつろいやすき ひとごころ」なんて うたも こきんわかしゅうに でてきます。

それくらい ひとの こころは かわるのです。
なので きをつけないと いたずらばっかりの ねこも
おねいさんに すてられちゃうかも。

すてられちゃったら ねこは ノラせいかつ。
ノラは ぐんたいより つよい ってきくので
ねこも つよく いきていきたい。

でも ほんしんは すてられたくないので おとなしく しておきます。



君が最後に遺した歌

男の子って、イメージトレーニング好きだよね

「いいね、あの人たちのステージを二人で乗っ取ろうか」
「遠坂の歌声に観客は驚くだろうな。最初は戸惑いつつも、徐々にノリ始めてさ」
「反対に乗っ取られたあの人たちは、すっごい悔しがるかもね」
「それで実行委員がとめに入ったりするんだけど、一度ノッた生徒はとまらないからさ、妨害すらも演出になるんだよ」
「先生もやめさせようとしたり?」
「だけど案外、藤田先生がうまくまとめてくれるかもな。学校内で腕をくすぶらせてたベーシストとかドラマーも、遠坂の歌声に惹かれてステージに上がってくるんだ」
「それいい! ならさ、最後は校歌をライブバージョンにアレンジして歌おうよ」
「それで皆で歌って──その日、学校は一つになった」  
 そこまで空想した段階で、遠坂が盛大にふき出した。
「というか水嶋くん、そもそもギター弾けたっけ?」
「ケンさんの超絶技巧を生で何度も見てるし、イメージなら完璧だな」
「男の子って、イメージトレーニング好きだよね」

一条 岬. 君が最後に遺した歌 (メディアワークス文庫)

ねこです。

スポーツせんしゅは イメージトレーニングが じゅうようって ききます。
たかとびで じぶんが うまく とべる イメージを いしきづけるように
ねこも へいに とびうつる イメージを いつも いしきして
イメージトレーニング しています。

なんども なんども とびうつる イメージを おもいうかべると
そのうち モモンガや ムササビのように とべるような きがしてきます。
でもこれは きっと きがしているだけなので
ぜったい とべないやつ。

でも いつか モモンガや ムササビのように かっくうできたら
ちょっと かっこいいので れんしゅうしてみようかな?

今夜、世界からこの涙が消えても

私は人が怖いから、嫌われないように表面上だけでも仲良くしてるんだよ

 数日前、綿矢先輩と二人で話しているところに先輩の同級生が声をかけてきたことがあった。その時も綿矢先輩は楽しそうに会話し、相手のことを笑わせていた。
『先輩は誰とでも仲良くなれる人なんですね』
 その人が去ったあと、僕がそう言うと先輩は自分を卑下するように笑った。
『私は人が怖いから、嫌われないように表面上だけでも仲良くしてるんだよ』
 答えた直後、綿矢先輩が眉を上げて表情を変える。言うべきではなかったことを、つい漏らしてしまったというふうに見えた。『なんてね』などと言ってごまかしていた。

一条岬.今夜、世界からこの涙が消えても今夜、世界からこの恋が消えても(メディアワークス文庫)

ねこです。

がくせいの あいだって すかれることより きらわれないことが じゅうようって ききます。
きらいなひととも うまく やっていく ほうほうを みにつける。
いちばん よいのは なめられないていどに ひょうめんじょう なかよくしておくことです。

でも ほどほどに しないと「はっぽうびじん」なんて やゆされることも あります。
ことばだけ きくと なにやら ぶっそうな かんじですが
ピストルの はっぽうではなく つきていはっぽうししょうの はっぽう。
いわゆる「にしの のぐちごろー」です。

のぐちごろーってのは しんごさんけの ひとです。
しんごさんけなんて いまどきの わかいこは しらないし
ヒデキカンゲキとか いわれてもってかんじします。
でも なにしてもらうたびに ヒデキカンゲキ!って いっておけば
なんとなく ひょうめんじょう なかよくなれるかも?