怪談や都市伝説なんてものは人のちょっとした悪意とか色気の集合体に過ぎないと思ってる
「ただ僕が思うに、対処法なんていうものは最初からあったわけじゃないだろう。話が広まるうちに後で付け加えられるのが普通だろうね」
似鳥鶏.理由(わけ)あって冬に出る市立高校シリーズ(創元推理文庫)
「尾鰭がつく、っていうことですか」
「少し違うけど、まあそんなものだね。怪談がある程度、噂として広まった状態を想定しよう。そうなると、新しく口コミに参加する人は、同じ話を繰り返すのが嫌になる。僕みたいなひねくれ者が出てくるわけだ」
「いえ、べつにそんな」
「あるいは、口裂け女の話を一度、友人にした人間がいるとする。彼乃至彼女は勿論、また同じ相手に同じ話を繰り返すわけにはいかない。でも周囲は、自分がした話で盛り上がっている。そこでもう一度『口裂け女って、床屋に逃げ込めば追ってこないらしいよ』と言って注目を集めたいと思うのは、自然な心理だと思うけどね」
「……付け加えられたのは、立花さんの部分だけじゃない……?」
「そう。ついでに言うと、怪談のこの属性は、特定の話がある程度人口に膾炙してからでないと現れない。……つまり、僕や君が聞いた時点で、壁男の話もある程度広まっていたというわけだね」
なんとなく怖さが減った気がする。伊神さんがこの手の話を怖がらないのも、こんなふうにいろいろと分析する癖があるからなのかもしれない。
「ま、僕個人としては、怪談や都市伝説なんてものは人のちょっとした悪意とか色気の集合体に過ぎないと思ってる。誰にでもあるちょっとした……たとえば目立ちたい、とか、知ったかぶりたい、とか、他人を怖がらせてやろう、といった感情が集まって、綿埃みたいに形をとったものだ、とね」
ねこです。
おねいさんが こどものころも いろいろな としでんせつが ありました。
そのなかで「むらさきかがみ」って いうのが ありました。
「むらさきかがみ」って ことばを 20さいに なるまで おぼえていると
しんじゃうとか なんとか。
4がつ うまれのこが きょうふに おののいていたり
だれも わだいに しなくなったころに きゅうに「むらさきかがみ」を
でんぱさせる わるいこが いたり
それはそれは こどもたちにとって あしたの てんきようほう いじょうに
しんじられて いたものでした。
そんななか あらたな としでんせつ とうらい。
「まっくろかがみ」って ことばを 20さいに なるまで おぼえていると
びじんに なれる すごい としでんせつ。
おねいさんの まわりの じょしたちも こぞって この「まっくろかがみ」
おぼえていようと しましたが
「まっくろかがみ」をおぼえていると とうぜんのごとく「むらさきかがみ」も
おもいだしてしまうので もろはのつるぎ。
びじんに なっても しぬ うんめい。
もしや びじんはくめいって そういうことなのでは?とおもわせる セットっぷり。
とうぜんのごとく「むらさきかがみ」を 20さいに なるまで おぼえていても
しんだりなんかしてないんですが
「まっくろかがみ」を 20さいに なるまで おぼえていても びじんには なれていません。
ひじょうに ざんねん。
びじんに なるための としでんせつ なにかしってたら おしえてください。