終末のフール

こんなご時世、大事なのは」と杉田は答えた。「常識とか法律じゃなくて」といったん言葉を切り、子供が悪戯を仕掛けるような顔つきになったかと思うと、「いかに愉快に生きるかだ、と」

 兄がどういうつもりで、その案を受け入れたのか理解できなかった。けれど、杉田の家族が提案してきた脱出の方法に、兄は乗った。つまり、俺も乗った。
 浴室で、俺たちは天井を見上げている。杉田の妻と娘は、浴室の外に立っていた。
「うまくいく可能性は低いな」兄は達観した口調だった。
「きっと大丈夫」杉田は目を充血させ、畳んだ段ボールを俺に手渡した。それを持ったまま、この天井裏の通路を這っていけ、ということだった。「このまま、西に行った突き当たりが五〇一号だ。渡部さんには頼んでおいた。渡部さんとお父さんが、荷物を装って、一人ずつ運び出すことになっている」
「その渡部という男は、どうして協力してくれる?」兄が訊ねた。
「渡部さんのお父さんが以前、言っていたんだ。こんなご時世、大事なのは」と杉田は答えた。「常識とか法律じゃなくて」といったん言葉を切り、子供が悪戯を仕掛けるような顔つきになったかと思うと、「いかに愉快に生きるかだ、と」と片眉を上げた。

伊坂幸太郎.終末のフール(集英社文庫)

ねこです。

こんな ごじせい です。
「こーんな じだい や さかい やすぅ うるで~」と いっていた ビックカメラも
あれよあれよ と きゅーしゅーがっぺい して おおきくなり
ユニクロ と ていけい して「ビーックビックビック ビックロロロ」とかいう ゆかい な CM を ながしています。

なので ねこ も ゆかい に いきたいです。
「ジョーシキ」とか「ホーリツ」とか よく わかんないけど
トカゲ つかまえたり へい の うえ を あるいたり ろじうら を かっぽ したい です。

あれ?でも それって ねこ が いつも やってること です。
ああ なんと ねこ は もう ゆかい に いきてました。
ねこ は ただ めのまえ の こと に ねっしん です。

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