砂の王国(上)

一度、失敗した人間は、今度こそと思うんだよ

 こちらの言葉に圧されて契約書に判を押してしまうのは、貪欲というより、むしろ我の弱い人間が多かった。人生における決定を自分自身で下すのが苦手で、他者に委ねたがるタイプ。生まれもっての性格なのか、生きるエネルギーの量が少ないというべきか。
 横山は言っていた。「マルチをやってた前歴のあるやつを狙え。馬鹿やろ、逆効果などであるもんか。一度、失敗した人間は、今度こそと思うんだよ」その言葉はおおむね正しかった。マルチは「はまる」ものらしい。
 最近はなんでも依存症にしてしまうのが流行りのようで、アルコールだけでなく、ギャンブル好きや喫煙者も依存症の患者に仕立て上げられる。「あいつは、ビョーキだよ」かつては比喩として用いられた言葉がリアルな意味合いに格上げされているのだ。その伝でいけば、マルチ商法にはまる人間も、ある種の依存症かもしれない。

荻原浩.砂の王国(上)(講談社文庫)

ねこです。

しっぱいは せいこうのもとって よくいいます。
ユーチューブで よく ネコの しっぱいどうがを みます。
ソファから テーブルへ ジャンプするけど とどかずとか
ゴミばこ たおして ごみまみれとか
じゃぐちのみずを のもうとして おでこにあたって ぜんぜんのめないとか
さんこうになる どうがが おおすぎる!

ひとのふりみて わがふりなおせと よくいいますが
いまは ユーチューブで しっぱいを まなぶことができるので たすかっています。
でも どうしたら せいこうするのか ねこの あたまでは わかりません。
つまり ねこも しっぱいしてしまいかねない。
これは よくない。

どうすると せいこうするのかの ユーチューブも おねがいしたいしょぞん。
そうすれば ねこも なんとなく できちゃう きぶんに ひたれます。
ああ、これは マルチのかんゆうで せいこうしゃを みせる あれに にてない?
あやうく また だまされてしまうところでした。

よのなか きけんで いっぱいです。

シンメトリー 警部補 姫川玲子

見た目はこんなだけど、ヌケてるとこもあるのよ、くらいに思わせといた方がいいんだ

 木暮は何かというと玲子を外に連れ出し、デカは足を使えだとか、用がなくても店舗を覗いて話をし、自分だけの情報網を作り上げろだとか、刑事のイロハを叩き込もうとしてくれた。
「トクさん。こいつ、玲子っていうの。俺の後釜だからさ、ま、仲良くしてやってよ。……けっこう美人だろ?あんま、気は利かねえけど」
 定食屋でも寿司屋でも自動車修理工場でも、とにかく紹介して顔を売ろうとしてくれるのはいいのだが、毎度毎度「気は利かねえけど」と最後に付け加えなくてもいいだろう、とは思っていた。
「木暮さん。あたし、そんなに気が利かないですか」
「ばーか。一々くだらねえことで腹立てるんじゃねえよ。お前みたいな顔で気が利いたら、できすぎで相手は警戒しちまうだろ。見た目はこんなだけど、ヌケてるとこもあるのよ、くらいに思わせといた方がいいんだ」
 口は悪かったが、木暮は玲子をよく褒めてくれた。刑事としての勘は冴えているし、事件の筋を読む目も、人を見る目も確かだ。ただちょっと、女としては気が利かない。いつもそんな評価だった。

誉田哲也.シンメトリー警部補姫川玲子(光文社文庫)

ねこです。

おねいさんは ヌケすぎてて こまります。
ドジで ノロマな かめとまでは いいませんが
ドジっこ はんてい されがち。
むかし めだまやきに しお・こしょうを かけようとして
なにも みずに ショショっと ふったら しおではなく ハイミーで
ふしぎな あじの めだまやきを つくってしまうくらい ヌケています。

あと おねいさんは わりと ちょーしのりなので
すぐ フフフンってなります。
たぶん そういうところも けっかてきに しっぱいにつながって
ヌケているかん あふれてくるとおもうので きをつけたほうがいいと おもいます。

そんな おねいさんでも なんとか せいかつできているので
よのなかの ヌケているひとも あんしんして よいとおもいます。

あなたが殺したのは誰

そういえば、死んだらみんないい人になるってよく言いますよね

 五十嵐善男の家の鍵を受け取り、辞去しようとしたとき、
「お父様はどのような方でしたか?」
 三ツ矢は唐突に質問をした。
「え?父ですか?」
「はい。娘さんから見てお父様はどのような方でしたか?」
「うーん。そうですね」田川好恵は指をあごに添え、ひと呼吸分の沈黙を挟んでから「よくわからない人でした」と真顔で答えた。
「なにがどうわからないのでしょう」
 三ツ矢も真顔で質問を重ねた。
「ほんとは意外といい人だったのかも、っていまになって思ってます。そういえば、死んだらみんないい人になるってよく言いますよね」
 彼女は少し笑ってから続けた。
「うちの父って、わがままだし頑固だし、自分のしたいことしかしない人だったんです。普通のサラリーマンだったんですけど、平日は朝から夜遅くまで働いて、休みの日は遊び歩いて、家族のことなんてほったらかしでしたね。たまに家にいると思ったら、お酒を飲んで酔っ払って絡んでくるし。だから、父のことはずっと嫌いだったし軽蔑してました。でも、母が死んだら父はすっかり変わって」
 そこで言葉を切ると、彼女は人差し指で目尻をぬぐった。
「お母様が亡くなったのはたしか十八年前でしたね」

まさきとしか.あなたが殺したのは誰(小学館文庫)

ねこです。

ひとは しぬと みんな いいひとに なるらしいです。
どんな あくとうでも いいひと。
ねこには よくわかりませんが しご すくわれるかんじ?

ねこは いきているときから いいネコ。
たぶん。
ちゃんと ごはん のこさず たべるし
ちゃんと おトイレは ネコすなのところで するし
ときには ソファで つめとぎ しちゃって おねいさんに おこられたりして
おちこんだりも したけれど ねこは とってもげんきです。

もう これは いいネコを こえて すばらしいネコと いっても
かごんでは ありません。

ところで いいだこって タコがいますが
あれも いいタコなのかな?
ねこみたいに タコすなのところで おトイレする?