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グラスホッパー

隠れているんじゃない。満を持してるんだ

「できれば、先に部屋に入って、待ち構えていてほしいんだと」
「待ち構えて?」
「梶さんは、その相手と部屋で二人きりになるのは、なるべく避けたいんだとよ。部屋に入ったらすぐに、終わりにしてほしいそうだ」
「二人きりになるのが怖い、ってのは、可愛い女しか言っちゃいけない台詞だろうが」
「今時、可愛い女の子、なんていねえよ。見たことあるか?」
「見たことはねえけど、どっかにいるんだろ」
「うるせえな。とにかくな、部屋に二人きりになるのが怖いって台詞は、政治家が口にしてもいいんだよ」
「はいはい」蝉は耳の穴を指で掻く。「政治家は何を言っても、罪には問われないからな」
「とにかく、あのホテルってのは、部屋一つに対して、鍵を二つ用意しているらしいんだよ。カードキーな。だから、おまえはフロントでそのうちの一枚を受け取って、部屋に入って、隠れてるってわけだ」
「隠れるのは好きじゃねえんだって」
「蝉ってのは、七年くらい地面に隠れてるんだろうが」
「隠れているんじゃない。満を持してるんだ」

伊坂幸太郎.グラスホッパー(角川文庫)

ねこです。
「まん を じす」とは じゅうぶん に ようい を して きかい を まつこと らしいです。
ゆき が ふると ねこ は こたつ で まるくなるなんて うたわれますが
あれ も じつ は 「まん を じし」てるんですよ?
おうち の なか で たいりょく を おんぞん しておいて
ゆき の ひ に にわ かけまわって つかれている いぬ たち を しりめ に
はれたら あきち ひとりじめ です。
ねこってば いがい と さくし です。

死神の精度

「自分と相手が同じことを考えたり、同じことを口走ったりすると、何だか幸せじゃないですか」

「わたし、土日とかいつも暇なんですよ。昨日は嘘をついちゃいました。すみません」彼女は頭を下げた。垂れ下がった前髪が、カフェオレに入るのではないか、と私は心配になる。
「いや」荻原がそこで軽快に言った。「そんなの嘘のうちに入りませんよ
「え?」
「僕の昔観た映画でこう言ってたんです」
 それは一昨日、私に聞かせたのと同じ内容だな、と気づき、種を知っている手品を目撃するような気恥ずかしさに襲われる。
「『誤りと嘘に大した違いはない』って。それから」荻原がそこで間を置き、つづきを口にしようとしたがそれより先に、古川朝美のほうが言葉を発した。
「『微妙な嘘は、ほとんど誤りに近い』ですね」
「あ」と驚いた荻原は一瞬、息を止め、しばらくした後で、「古川さんも」とかろうじて言った。
「ええ、意外に好きなんです、あの映画」と彼女も勢い良くうなずいた。
 そして、まるで二人で示し合わせたかのように、映画の題名を口にすると、その重なり具合にさらに感動したのか、同時に噴き出した。私はただそれを傍観している。「自分と相手が同じことを考えたり、同じことを口走ったりすると、何だか幸せじゃないですか」と言った荻原の言葉が、頭をよぎった。

伊坂幸太郎.死神の精度(文春文庫)

ねこです。

すきな おんがく や すきな えいが や すきな ゆうめいじん が いっしょ だと はなし が もりあがり ます。
どれくらい もりあがるかというと おおもりチャーハン くらい。

チャーハンと いえば ちゅうかりょうりやさん はいったときの かいわでも あらわれます。
「あ なんか チャーハン たべたいねー」
「いいねー」
「じゃあ おおもりチャーハン いっこ たのんで ふたり で わける?」
「そうしよう」
なかよし の しるし です。

じつは ねこ と おねいさん も き が あいます。
おはよう と いうと おはよう と いう
ごはんー と いうと ごはんー と いう
あそぼう と いうと あそぼう と いう
なに これ もしや かねこみすゞさん?

終末のフール

こんなご時世、大事なのは」と杉田は答えた。「常識とか法律じゃなくて」といったん言葉を切り、子供が悪戯を仕掛けるような顔つきになったかと思うと、「いかに愉快に生きるかだ、と」

 兄がどういうつもりで、その案を受け入れたのか理解できなかった。けれど、杉田の家族が提案してきた脱出の方法に、兄は乗った。つまり、俺も乗った。
 浴室で、俺たちは天井を見上げている。杉田の妻と娘は、浴室の外に立っていた。
「うまくいく可能性は低いな」兄は達観した口調だった。
「きっと大丈夫」杉田は目を充血させ、畳んだ段ボールを俺に手渡した。それを持ったまま、この天井裏の通路を這っていけ、ということだった。「このまま、西に行った突き当たりが五〇一号だ。渡部さんには頼んでおいた。渡部さんとお父さんが、荷物を装って、一人ずつ運び出すことになっている」
「その渡部という男は、どうして協力してくれる?」兄が訊ねた。
「渡部さんのお父さんが以前、言っていたんだ。こんなご時世、大事なのは」と杉田は答えた。「常識とか法律じゃなくて」といったん言葉を切り、子供が悪戯を仕掛けるような顔つきになったかと思うと、「いかに愉快に生きるかだ、と」と片眉を上げた。

伊坂幸太郎.終末のフール(集英社文庫)

ねこです。

こんな ごじせい です。
「こーんな じだい や さかい やすぅ うるで~」と いっていた ビックカメラも
あれよあれよ と きゅーしゅーがっぺい して おおきくなり
ユニクロ と ていけい して「ビーックビックビック ビックロロロ」とかいう ゆかい な CM を ながしています。

なので ねこ も ゆかい に いきたいです。
「ジョーシキ」とか「ホーリツ」とか よく わかんないけど
トカゲ つかまえたり へい の うえ を あるいたり ろじうら を かっぽ したい です。

あれ?でも それって ねこ が いつも やってること です。
ああ なんと ねこ は もう ゆかい に いきてました。
ねこ は ただ めのまえ の こと に ねっしん です。