許されようとは思いません

どれもいいにおい、そして、いいあじ

 あれは、たしか私が四歳、姉が十歳のときのことだったと思う。
 私は『マフィンおばさんのぱんや』という絵本が大好きで、仕事で忙しい母の代わりによく姉に読み聞かせてもらっていた。
 その日もリビングで自分用の字の小さな本を読んでいた姉のところに絵本を持っていくと、姉は『よかよ、こっちにこんね』と言って微笑んだ。隣にぴったりとくっついて座り、姉の開いた絵本の中を覗き込む。姉は一枚一枚ページをめくりながら、母よりはほんの少したどたどしい口調で読んでくれた。
『たなにならんだつぼのなかをのぞくと、つぼのなかみは、アノダッテのすきなものばかり。いちごジャム、くろすぐりのジャム、プラム、ほしぶどう、コーヒー・クリーム、りんごジャム、チョコレート、シナモン、アーモンド、こなざとう。どれもいいにおい、そして、いいあじ』

芦沢 央.許されようとは思いません (新潮文庫)

ねこです。

おねいさんが こどものころ こうじょうけんがくで いった
パンこうじょうは とても おおきくて おいしいにおいの する こうじょうでした。
おねいさんが とくに きにいったのは しょくパンを やいているところ。
きれいな ちょうほうけいの きつねいろの パンが
せいぜんと ならぶ すがたに かんどうしたとか しないとか。

こうじょうけんがくの かえりに クリームパンと カレーパンを もらってかえったのだけど
こどもには カレーパン ちょっと からくて
べつの がくねんが クリームパンと いちごジャムパンだったときいて
そっちがよかった!ってなりました。

ジャムと いえば おねいさんは わりと マーマレードがすきです。
いちごジャムパンはよくみかけるのに マーマレードジャムパンってみたことがないです。
いちごジャムかいわいが マーマレードのしんしゅつを はばんでいるのでは?
これは こっかいぎいんに はたらきかけたほうがいいやつ?
ジャムにも たようせいは ひつようだとおもいます。
パンかいわいに つよい こっかいぎいんさん おしえてください。

インビジブルレイン警部補姫川玲子

それが今、自分は、どうしようもなく、嬉しいんだ。

『この前の、ラウンジじゃ……なんですよね』
「ええ……別のところの方が、私は」
『どこが、いいですか』
 とてもじゃないが、そんなことを考えられる状態ではない。
「決めてください……あなたが」
 姫川はしばらく間を置いてから、六本木ミッドタウンのホテル内にあるカフェレストランを指定してきた。時間は、今から一時間後。
「分かりました……必ず、伺います」
『じゃあ……のちほど。失礼します』
 電話を切る。
 ふいに、自分の体が重いのか、軽いのか、車内が暑いのか寒いのか、そんなことも、よく分からなくなった。
 会える。もう一度、姫川玲子に。
 そう思うと、強烈な浮遊感が腰の辺りを押し上げてくる。だが、どんな顔をして会ったらいいのかと考えると、急にシートに穴が開いて、墜落していきそうになる。
 赤信号だろうか。ゆっくりとエルグランドは停止した。
「……兄貴。誰かと、会うんですか」
 ああ、会うんだ。
 なんのために会うかは、自分でもよく分からないが、とにかく、会うんだ。
 それが今、自分は、どうしようもなく、嬉しいんだ。

誉田哲也.インビジブルレイン警部補姫川玲子(光文社文庫)

ねこです。

ひとは あうと うれしくなる あいてが いるみたいです。
ねこは おねいさんに あうと うれしいですが
ほかの にんげんは ふつーです。

でも ちゅーるくれる ひとは とくべつ。
まいにちでも あいたい。
これが あうと うれしくなるって やつですか?

おねいさんも もしかして ちゅーるめあてで
ひとと あっている かのうせい?
なんか しってはいけない ひみつを しってしまったかもしれません。

こんど おねいさんからもらう ちゅーるの でどころを
かいめいするために あとを つけてみたいとおもいます。

コーヒーが冷めないうちに

でも、ほら、そういうのって、全身で出せばいいってもんじゃないでしょ?

 長くなったタバコの灰が音もなく落ちた。それに気づいた平井が、
「……はい、終わり」
 と、言って、タバコの火をもみ消した。
 流はうつむき、高竹はカップに手をかけたまま動かない。計は心配そうにじっと平井を見つめている。
 平井は、そんな三人の顔を見渡すと、ため息をつきながら、
「私さ、辛気臭いことって苦手なのよ」
 と、うんざりしたように吐き捨てた。
「平井さん……」
 と、計が何か言いかけたが、平井はそれを手でさえぎり、
「だから、そうやって暗い顔して、大丈夫ですか?とかって聞くのもなしね」
 と、念を押した。
 計は、それでもまだ何か言いたそうな顔をしていたので、平井は、
「私、これでもちゃんと悲しんでるから……でも、ほら、そういうのって、全身で出せばいいってもんじゃないでしょ?」
 と、泣く子をなだめるような口調で説明した。クールといえば、クールである。もし、仮に、計が平井の立場だったら、計は三日三晩泣きつづけるのかもしれない。高竹であれば、喪に服すという言葉通り、しばらくは故人の死を悼み、行動を慎む事だろう。しかし、平井は計でも、高竹でもない。
「私には私の悲しみ方があるから……」

川口俊和.コーヒーが冷めないうちに

ねこです。

ねこは あまり なくことはありません。
はやい くるまに のっけられても
きゅうに スピンかけられても
こわくないです。
でも おねいさんが いなくなったりしたら なくかも。
みっかみばん なきつづけるかも。
そして たびに でるかも。
おねいさんの すがたを さがして たびに でるかも。

たぶんね、さんぞうほうしも なにか かなしいことが あって
てんじくへ いこうと したんじゃないかな?
つまり ねこも にしへ すすむべきなのかも。
そして さるっぽいのとか ぶたっぽいのとか かっぱっぽいのとか
ひきつれながら てんじくへ ありがたい おきょうを いただきに いくしかない。
そして おきょうを みつけたら
「おきょうを いただきに さんじょうほうし」
と ダジャレを かまして みごとに だっしゅ。
おねいさんも あのよで うかばれます。

とりあえず じぜんじゅんびってことで てんじくの ばしょを
ググルマップで しらべておくところから。

えっ てんじくって にほんじゃないの?
ひがえりで いけるくらいの かんじで かんがえていました。
よみが あまかったです。
しかたがないので はこねくらいで かわりの おきょう さがすことにします。